「古賀 充 展 WIRE」始まりました

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CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店で「古賀 充 展 WIRE」が始まりました。ドー 本店では約1年半ぶり、5回目となる造形作家・古賀充さんの企画展です。

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今回ご用意いただいた新作シリーズのタイトルは「WIRE」。その名の通り、ワイヤー素材でできた作品群が並びました。

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「WIRE」シリーズが生まれるきっかけとなったのは、ある数学の本に描かれた様々な図形。紙の上で平面化された元立体の図形の輪郭を、ワイヤーで象ることでまた立体的な作品に。「限りなく平面に寄った立体」と古賀さんが表現する、おもしろく不思議な空間がそれぞれの額の中に広がっています。

出発点となった、図形に近いグラフィカルな形をワイヤーメッシュで表現したものから発展して、取っ手がついてかごになったもの、更には中身が入ったものまで。

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1つの作品を色んな角度から眺めても、少し離れたソファに座って作品群として鑑賞しても。時が経つのを忘れて、見入ってしまいます。

1本1本の直線や曲線、そしてベースとなる楕円のワイヤーを用意するところから制作が始まるとのこと。使用するのは、ご自身の手のみ。全体のバランスを見ながらそれらのパーツを1つ1つはんだ付けし形を作り上げ、最後に色付けをして仕上げられます。最終的な形や色は作りながら決められることが多いそう。

「ワイヤーにとって作りやすい、無理のない形」を心がけ、曲がりたがる癖や、ピンと伸ばすとキレイな直線を描く特性を生かした、言わばワイヤーとの共同作業。素材と寄り添いながら制作される古賀さんの姿勢は、これまでの作品にも通じています。石・紙・木など様々な素材を通じて、これまでも毎回全く違う驚異のクラフトワークを見せてきてくださいました。

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今回は「WIRE」シリーズに加え、過去の作品も一部ご用意いただきました。

「数学でみる図形や、かご、それに道具など。人が作りだしたものは日常の中で見慣れていて、誰もその存在を不思議に思うことはありません。でもよく見ると全てのものは不思議に満ちていて、おもしろい。そのものの用途をなくすことで不思議さを戻すのが楽しくて、そういった作品を作っています。」

そう語る古賀さん。ワイヤーが折り重なった繊細な表現や、光によって移り変わる影、醸し出される楽しい世界観は、写真ではとてもお伝えできません。ぜひ実物を確かめに、会場にお越しください。


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[会場]CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店
[会期]2016年3月16日(水)~4月17日(日) 11:00~19:00
※作家在店日:3月16日(水)、19日(土)、20日(日)