賑やかな2日間

- たまプラーザ店 - Posted by shop staff

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朝晩の冷え込みがぐっと増していつの間にやら冬がすぐそこに、ついつい首をすくめてしまいます。

しかしそんな寒さを吹き飛ばしてしまうくらいの明るさを携えて、11月9日(土)・10日(日)の2日間、「司製樽」原田さんと「ゆかい社中そらぐみ」池上さんが、遠く徳島からたまプラーザ店へ来て下さいました。現在開催中の、日野明子さんの「続 厳選・日用品図鑑」展にて販売中のお櫃・飯切り・桶を生み出したお二人。10日(日)には日野さんもいらして賑やかで楽しい時間を過ごしました。

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まずは、桶づくりのワークショップ。今回のワークショップで体験していただいたのは、竹で「たが」を締める工程です。

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私達スタッフも作らせていただいたのですが、竹のしなりを活かしつつ、折らないように輪を重ねていくのはちょっぴり緊張。木槌の音を響かせながらのたが締め作業は、結構力が要りましたが終わった後は達成感に包まれました。

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工程を終えた桶がずらり。こちらを原田さんが徳島の工房へ持ち帰り、底板をはめて下さって完成します。竹の切り出しから全ての工程を日々一人でこなしている原田さん、おもろいおにいちゃん(笑)として見ていたのを、改めて尊敬の眼差しに変えました。

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翌日は、日野さん×原田さん×池上さんによるトークショー。徳島の地で、ものづくりをされる原田さんと、作り手と使い手を繋ぎ続けている池上さんのこれまでと現在、そしてこれからを日野さんが聞き出して下さいます。

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常に軽妙なトークを繰り広げている原田さんと池上さんも最初は緊張気味のご様子。この日はたまプラーザ店のある東急百貨店の通路を阿波踊りしながらやって来たそうです(笑)。

時に笑いを交えたお二人のお話は、使う方の立場に立ったものづくりをされている真摯な姿勢が随所に溢れるものでした。また、作り手である原田さんと売り手である池上さんの関係が素晴らしく、そこに日野さんも加わって、良いものは良い人々の繋がりが拵えるということを目の当たりにしたひとときでした。

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トークショー後には、池上さんが淹れて下さった「阿波晩茶」を皆さんで。水出しのものと飲み比べていただきました。個人的にはこの水出しが今まで飲んだ冷茶のナンバーワン。もちろん温かい晩茶も特にこれからの季節に欠かせない味わいです。

三重県四日市の南景製陶園さんの「ベンリー急須」は、底に張られている網の下を湯がくぐり、目詰まりしにくくお手入れも簡単。写真の丸みが愛らしい芙蓉型は企画展期間中のみのお取扱いとなっています。

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写真左側が一般的なおひつの蓋。右側が「司製樽さんのおひつ」の蓋です。一般的なものは蓋板を横からの力で挟み込んでいますが、「司製樽さんのおひつ」の蓋は木口を見えなくしただけでなく、上下の力で止められている為に外れ難く、手が触れる部分が丸く仕上げられた優しさを兼ね備えています。(2011年グッドデザイン賞受賞)

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桶と飯切りも手が触れる部分が丸く仕上げられており、既存のものよりも少し底板を上げることで、ねじれ・たわみを抑え、側板の下に指が入るスぺースが作られているので片手でもしっかりと持てる作りになっています。(2013年グッドデザイン賞受賞)

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おひつや飯切り・桶はお手入れが・・・とご心配をお持ちの方も多いと思います。木は生きものであるが故に経年変化を繰り返しますが、だからこそ手入れをすることで育っていくものでもあります。

その成長過程で起こる不具合のお直しにもきちんとご対応下さいますので、どうぞ安心してご家族にお迎えいただければ嬉しいです。

日野明子さんの「続 厳選・日用品図鑑」展も、いよいよ11月17日(日)までとなりました。是非この機会に「司製樽さんのおひつ・飯切り・桶」に触れて下さい。