upcoming exhibition
「HARIO Lampwork Factory FAIR」

- 湘南T-SITE店 - Posted by shop staff

CLASKA Gallery & Shop "DO" 湘南T-SITE店では、6月25日(土) から7月19日(火) までの約3週間、ガラスのアクセサリーをご紹介する「HARIO Lampwork Factory FAIR」を開催します。

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1921年に創業した耐熱ガラスメーカー HARIO。コーヒー器具やキッチンウェアで広く知られるHARIO の歴史は、ビーカーやフラスコなどの理化学製品の製造販売からスタートしました。かつて1つ1つ職人の手作業で作られていた理化学製品や食器も機械によるオートメーション化が進み、現在では人の手を必要とする製品が少なくなってしまいました。

「HARIO Lampwork Factory」は、HARIO の発展を支えてきた職人の技術を継承していくため、手加工によるアクセサリーやキッチンウェアの製作の場として2013年に設立されました。

東京・日本橋にある工房は、職人の方々が実際に製作を行う様子を見学することができ、商品を購入できるショップも併設されています。「HARIO Lampwork Factory FAIR」に先駆け、工房を見学させていただいた際の様子をレポートします。

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煉瓦造りの外観が目を引くHARIO Lampwork Factory の工房。工房の外からは、道路に面した作業台で製作を行う職人さんたちの様子を見ることができます。早速、今回のフェアで販売を予定しているアクセサリーのパーツ作りを拝見させていただきました。

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バーナーワークで使われる道具たち。これらを駆使しながら、様々なパーツを製作していきます。

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作るパーツの大きさや工程によってバーナーの炎の大きさを変えながら、無垢棒と呼ばれるガラス棒を炙り溶かしていきます。作業の際の炎の温度は、1000℃~2000℃にもなると言います。

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あっという間に小さな粒の連なりが出来ました!

熱で溶けて柔らかくなったガラスの中心を保つため、左右の手で無垢棒を回転させバランスを取りながら形を作っていきます。この作業は「軸出し」と呼ばれ、理化学の業界では「軸出し3年」とも言われるそう。

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アクセサリーにはそれぞれ図面があり、製作する職人によって差異が出てしまわないようノギスと呼ばれる道具を使って、サイズを確認しながら作業を進めていきます。1つのパーツが出来上がるまでにかかる時間はおよそ5分から10分ほど。まさに職人技です。

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次に見せていただいたのは、シャボン玉のような球体の中にチェーンが通ったこちらのピアス。中が空洞になったガラス管と呼ばれるガラス棒を使い製作します。

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ガラス管の一部分を炙って引っ張ると、ガラスが細く伸びていきます。ガラスが冷えると硬くなってしまうためスピード勝負の作業です。

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細く伸ばしたガラス管の片側を切り離し、全体をよく炙ります。ガラス管の先端から息を吹き込むと...。

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ガラスが膨らんできれいな球体が出来ました。

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その後、無垢棒を使って球体に小さな突起を作り、温度差を利用して球体の両側にチェーンを通すための穴を作って出来上がり。1つのパーツが出来上がるまでに様々な工程があり、熱されたガラスが次の瞬間には違うかたちに変化する様子が魔法のようで見惚れてしまいます。

出来上がったパーツは、徐冷と呼ばれるガラス内の歪みを取るための工程を経て、金具が取り付けられ、ひとつの製品として完成します。

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シーズン毎に新作が発表されるHARIO Lampwork Factory のアクセサリー。コーディネートを選ばないシンプルなデザインのものから、植物や自然をモチーフにした華やかなデザインのものまで、アイテム数はなんと150種類以上。「HARIO Lampwork Factory FAIR」では、その中から30点ほどのアクセサリーをご紹介します。

1つ1つに職人の技術が詰まった、夏の装いを涼しげに彩るガラスのアクセサリー。ぜひこの機会に、お気に入りを見つけにご来店ください。

(写真・文:CLASKA Gallery & Shop "DO" 湘南T-SITE店 山本純子)


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[会場]CLASKA Gallery & Shop "DO" 湘南T-SITE店(湘南T-SITE 2号館 1F)
[会期]2016年6月25日(土)~7月19日(火) 10:00~21:00